刑事罰(総論)

刑事罰(総論) 著作権法につきましても、他の知的財産法と同様に、罰則規定(第119条~第124条)があります。
 著作権法の刑事罰については、その大半が親告罪となっています。これは、文化庁の「著作権法における親告罪の在り方について」によると、「(親告罪とされているものの)保護法益は、著作権・著作者人格権・出版権、実演家人格権及び著作隣接権という私権であって、その侵害について刑事責任を追及するかどうかは被害者である権利者の判断に委ねることが適当」であるとされているからです。
 しかしながら、今後はTPPの合意事項の中に、「故意による商業的規模の著作物の違法な複製等を非親告罪とする。」という内容があるので、今後の著作権法改正時にどのようになるのか注目されます。


著作権法119条について

 著作権法第119条第1項では、著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者に対し、「十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と規定しています。
 著作権法第119条第2項では、著作者人格権又は実演家人格権を侵害した者(1号)、営利目的で第30条第1項第1号に規定する自動複製機器を使用させた者(2号)、著作権侵害品の頒布目的での輸入行為、著作権侵害品等について情を知って頒布し、頒布目的で所持等する行為を行った者(3号)、海賊版のプログラム著作物について情を知って使用する行為を行った者(4号)は、「5年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と規定しています。
 著作権法第119条第3項では、情を知って有償著作物の違法ダウンロード行為を行った者に対して、「二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」
旨を規定しています。
 有償著作物等とは、「録音され、又は録画された著作物又は実演等であって、有償で公衆に提供され、又は提示されているもの」(出典 平成24年7月24日 文化庁:「違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A」)のことを指します。
 尚、第119条3項の違法行為に該当するのは情を知って有償著作物の違法ダウンロード行為を行った場合で、違法に配信されている音楽や映像を見たり聞いたりするだけでは録音・録画をしていることにはならないので、刑罰の対象にはなりません。
 第119条第1項乃至第3項については、いずれも親告罪となっています。

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