公開の美術の著作物等の利用(第46条)

例えば、屋外に恒常的に銅像が設置されていた場合に、銅像の写真を撮ったり、銅像の写生を取ったりするのは良くあることですが、この場合に知っておきたいのが第46条の公開の美術の著作物等の利用の規定です。

第46条では「美術の著作物でその原作品が前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置されているもの又は建築の著作物は、次に掲げる場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。 」と規定されています。つまり第46条の規定が及ぶ著作物は、美術の著作物と建築の著作物のみになり、写真、句碑等に書かれている俳句、詩等は対象にならないとされています。美術の著作物については「原作品」のみに限定されていますが、これは著作権者が原作品についてのみ屋外での恒常的な設置について許諾権を有しているからです。

利用方法については、「いずれの方法によるかを問わず」とあるので、出版、放送等も行えます。翻案して利用することも可能ですが、著作権者の意に反するような利用をした場合は、同一性保持権侵害に問われる可能性がありますので、翻案をして利用する場合は注意が必要です。

次に利用が制限される場合についてですが、まず第46条1号では、「彫刻を増製し、又はその増製物の譲渡により公衆に提供する場合」は利用が制限される旨が規定されています。彫刻の増製とは彫刻をそのまま彫刻として作成することを言いますが、さすがに全く同じ彫刻を作って販売等されてしまうと著作権者に不利益を及ぼすのでこのような利用は認められないわけです。

第46条2号では、「建築の著作物を建築により複製し、又はその複製物の譲渡により公衆に提供する場合」は利用が制限される旨が規定されています。建築著作物をみて全く同じ建築物を複製されてしまうと元の建築著作物の意味がほとんどなくなってしまいますのでさすがにこのような利用は許されないわけです。

第46条3号では、「前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置するために複製する場合」は利用が制限される旨を規定しています。

第46条4号では、「専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製し、又はその複製物を販売する場合」は利用が制限される旨を規定しています。たとえば彫刻の写真入り絵葉書、彫刻の写真入りカレンダーのようなものを販売目的で複製することは著作権者の利益を不当に害することになるので認められないわけです。

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