著作権の制限について

著作権の制限(第三十条―第五十条)

著作権の制限著作権法は独占的利用権の性質が濃い法律です。しかしながら、種々の観点から著作権を制限する必要がある場合があります。それについて規定しているのが第三十条―第五十条の著作権の制限規定です。

具体的には、私的使用のための複製(30条)、図書館等における複製等(31条)、引用(32条)、教科用図書等への掲載(33条)等があります。以下で具体的な規定について説明させて頂きます。

私的使用目的のための複製(第30条)

著作権法第30条の私的使用目的のための複製とは、著作物を個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(これを「私的使用」といいます。)を目的とする場合は、一定要件下で複製を認める権利です。

具体的には、自分で購入したCDをMP3プレイヤーに入れたり、レンタル店で借りたCDをダビングするような場合等はこの制限規定に該当するため、複製しても違法となりません。これは家庭内等の狭い範囲で複製する場合は、権利者に与える影響は少ないと思われるからです。

しかしながら、コピーコントロール等の技術的保護手段がほどこされたものを、その保護手段を回避して複製した場合や、違法でアップロードされている著作物であることを知りながらそこからダウンロードをするような場合はこの制限規定は適用されず、侵害となりえます。(第30条1項2号、3号)

また、複製行為を行った時点においては私的使用目的の複製であっても、その後にネット等で複製した著作物を頒布等すれば、侵害となります。(第49条)

付随対象著作物の利用(30条の2)

著作権法30条の2はいわゆる著作物の「写り込み」等にかかる整備規程です。条文の規定は以下の通りです。

(付随対象著作物の利用)
第30条の2 写真の撮影,録音又は録画(以下この項において「写真の撮影等」という。)の方法によつて著作物を創作するに当たつて,当該著作物(以下この条において「写真等著作物」という。)に係る写真の撮影等の対象とする事物又は音から分離することが困難であるため付随して対象となる事物又は音に係る他の著作物(当該写真等著作物における軽微な構成部分となるものに限る。以下この条において「付随対象著作物」という。)は,当該創作に伴つて複製又は翻案することができる。ただし,当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該複製又は翻案の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は,この限りでない。

2 前項の規定により複製又は翻案された付随対象著作物は,同項に規定する写真等著作物の利用に伴つて利用することができる。ただし,当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は,この限りでない。

たとえば観光地等で写真撮影をしたときに写真の端のほうに絵画やポスター等が写り込んでしまっていたような場合や、街角の様子をビデオカメラで撮影していた時に街角に流れていた音楽をたまたま録りこんでしまったような場合で、著作権者の利益を不当に害しない場合は、著作権侵害ではないことになります。(30条の2第1項)

この写り込んでしまった著作物のことを付随対象著作物と条文では規定しています。ただし、以下のような場合は著作権者の利益を不当に害しないものとは認められませんので著作権侵害となります。

○ 本来の撮影対象として,ポスターや絵画を撮影した写真を,ブログに掲載する場合
○ テレビドラマのセットとして,重要なシーンで視聴者に積極的に見せる意図をもって絵画を設置し,これをビデオ収録した映像を,放送やインターネット送信する場合
○ 漫画のキャラクターの顧客吸引力を利用する態様で,写真の本来の撮影対象に付随して漫画のキャラクターが写り込んでいる写真をステッカー等として販売する場合(文化庁:いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備について(解説資料)より抜粋。)


要するに付随対象著作物の利用程度が重要となっています。

第2項では、第1項の著作物の利用に伴って、付随対象著作物を利用できる旨を規定しています。第1項と違い「分離することが困難であるため」というのを要件としていないので、撮影後に付随対象著作物を分離処理することが可能であっても付随対象著作物の著作権者の許可を得なくても利用ができます。

検討の過程における利用(第30条の3)

著作権法30条の3は「検討の過程における利用」に関する規程です。条文の規定は以下の通りです。

(検討の過程における利用)
第30条の3 著作権者の許諾を得て,又は第67条第1項,第68条第1項若しくは第69条の規定による裁定を受けて著作物を利用しようとする者は,これらの利用についての検討の過程(当該許諾を得,又は当該裁定を受ける過程を含む。)における利用に供することを目的とする場合には,その必要と認められる限度において,当該著作物を利用することができる。ただし,当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は,この限りでない。

企業がキャラクター商品の開発や販売の企画を行うに当たり、そのキャラクターの著作権者の許諾を得る前に、企画書等にキャラクターを掲載することがあります。このように著作権者の許諾を得ることを前提とした行為は、通常著作権者の利益を不当に害するとは考えにくいのですが、著作権侵害に問われる可能性がありました。

そのため、著作権者の許諾を得て,又は裁定を受けて著作物を利用しようとする者は、これらの利用についての検討の過程における利用に供することを目的とする場合には、その必要と認められる限度において、当該著作物を利用することが侵害行為に当たらないことを明確にするために作られたのがこの第30条の3の規定なのです。

この規定の適用を受けるには、適法に著作物を利用しようとするものであれば足り、最終的に利用にまで至る必要はありませんので、仮に企画がボツになったような場合でも本条の適用が受けられ、適法ということになります。

本条の但書には「当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合」は本条の適用が受けられないことが規定されています。以下は文化庁のサイトで本条の適用が受けられない事例として挙げられているものです。

○ 企業内において,業務の参考とするために新聞や書籍,雑誌等の著作物を複製する場合(公益社団法人日本複製権センターと契約を結んでいる場合には,その契約の範囲内で新聞等を複製することができます。)

○ あるキャラクターの利用に係る検討を行う過程で,当該キャラクターを利用した試作品を,社外の者に幅広く頒布する場合(文化庁:いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備について(解説資料))

要するに本条においてもやはり利用の程度の問題となってくるわけです。

図書館等における複製(第31条)

本条は図書館等での著作物の複製について一定要件下で複製を認めるというものです。これは、図書館での複製を認めないとすると利用者が不便であり、図書館の機能も十分に発揮することができません。そこで一定要件下で、図書館での複製を認めているのです。

この第31条で複製の対象となる著作物は、図書館が所蔵している著作物であり、図書館の利用が外部から持ち込んできた著作物は対象外となります。図書館のコピー機に「コピーできるのは当図書館内の書籍に限ります」といったような張り紙がされていることがあるかと思いますが、それはこういった事情からなのです。

第31条第1項1号は「図書館等の利用者の求めに応じ、その調査研究の用に供するために、公表された著作物の一部分(発行後相当期間を経過した定期刊行物に掲載された個々の著作物にあつては、その全部。第三項において同じ。)の複製物を一人につき一部提供する場合」には、複製をすることを認めるものです。

「著作物の一部分」とされているのは、権利者への配慮によるものです。複製の目的は「調査研究目的」でないといけないとされています。また複製の主体は、当該図書館であるとされていて、図書館職員の管理下で複製を行うことが前提とされています。尚、複製の主体が利用者であるとしてもその複製の目的が私的使用であるなら30条の制限規定が働くものと思われます。

また、図書館は図書館資料の保存のために必要がある場合も複製することができます(31条2号)。たとえば旧記録媒体に保存されていた資料を新記録媒体に移し変える場合であったり、書籍の用紙が痛んだ場合にコピーするなどはこの制限規定により可能となっています。

3号は他の図書館等の求めに応じて絶版になっている本等の複製を認めるものです。

引用(32条)

批評、研究、報道などの分野では他人の著作物の利用が必要となってくる場合があります。学問の自由、表現の自由の観点から著作物の利用に過度な制限をかけると問題となってくる場合があります。

しかしながら、無制限に利用を認めてしまうと著作権者に著しい不利益をもたらすこととなってしまいます。そこで法は、公表された著作物に限り、公正な慣行に合致し、かつ報道、批評、研究等の引用の目的上正当な範囲にあることを要件として引用を認めています。(32条1項)

引用できる正当な範囲については明確な規定はありませんが、おおよそ半分以下であると考えられています。但し、俳句、短歌、絵画等の部分引用が困難なものについては、全体引用であっても正当な範囲内での引用であるとの解釈もしうるかと存じます。また引用にあたっては明瞭区別性と主従関係が必要であるとされています。

明瞭区別性というのは、引用されている部分とそれ以外の部分が明確に区別ができるということです。例えば文章であれば引用部分が「」で囲んだりするなどの配慮が必要です。主従関係については、もちろん引用する側が主で、引用される側が従であるということです。

また、一般の著作物とは別個に32条2項においては、国、地方公共団体等が一般周知用に自己の著作名義で作成した著作物については、説明の材料として新聞等の刊行物に転載できることが規定されている。この場合は、上記32条1項の場合と異なり、全部転載なども可能と解されている。

尚、32条により著作物を複製又は利用した場合は、「その複製又は利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、明示しなければならない」とされています。(著作権法第48条1項1号、3号)

試験問題としての複製等(第36条)

著作権法第36条第1項において「公表された著作物については、入学試験その他人の学識技能に関する試験又は検定の目的上必要と認められる限度において、当該試験又は検定の問題として複製し、又は公衆送信を行うことができる。」と規定されています。

例えば入学試験問題には試験の公平性の観点などから秘密であることが要求されますので、事前に著作権者に利用許可を取ることが必要とすると試験問題の漏えいにつながりますので秘密性の担保の点からこのような規定が設けられているのです。

しかしながら市販されている大学入試の過去問集等は試験目的で複製されたものではないので、このような場合には著作権者の許諾が必要となります。

営利を目的とする試験の場合でも、本条の対象になっていますが、営利目的の場合は、通常の使用料の額に相当する額の補償金を著作権者に支払わなければならない旨が第36条第2項で規定されています。営利を目的としている場合は利用者は利益を得ているのですから、その利益を著作権者にも還元するのは自然なことだと考えられるからです。

また従来は複製のみが認められていましたが、インターネットを用いた試験が普及してきたことに伴い、平成15年の改正で放送・有線放送を除く自動公衆送信も認められるようになりました。

時事の事件の報道のための利用(第41条)

著作権法第41条には、「写真、映画、放送その他の方法によつて時事の事件を報道する場合には、当該事件を構成し、又は当該事件の過程において見られ、若しくは聞かれる著作物は、報道の目的上正当な範囲内において、複製し、及び当該事件の報道に伴つて利用することができる。」旨が定められています。

例えば絵画の窃盗事件があった場合等には、盗まれた絵画はどのようなものだったのか正確に報道する必要がありますが、この規定により盗まれた絵画を新聞に掲載したり、ニュースで放送したりしても著作権侵害とはなりません。上記のような著作物に関する時事の事件を正確に報道するためには、著作物の利用が必要であり、またこのような利用を認めても、著作権者が著しい不利益を受けるとは認めにくいため、このような規定が設けられています。

利用については、報道の目的上正当な範囲内でなければならないので、時事事件の報道に名を借りた観賞用目的の記事、映像等への利用が認められません。

時事の事件の解釈については、報道されたその日においてニュースとして価値があるかどうかとする狭義の解釈と、過去の事件の報道も含めて認めるべきとする説と双方がありますが、画一的に日時だけで判断するのではなく、個別具体的に検討する必要があるかとは思います。

またここでいう「報道」がどの範囲なのかについては著作権法上に定義がありませんが、俗にいうマスコミを想定しているものと思われます。近年においてはインターネット技術の発展により個人でもニュースを発信できることが容易になってきましたので、今後はどこまでを報道と認めるのかについても議論となってくると思われます。

本条の規定の適用を受けて作成されて複製物は譲渡により公衆に提供できますが、目的外の目的のために公衆に譲渡したり、目的外の目的のために頒布し、公衆に提示することはできません。(第47条の10、第49条1項1号)

また出所を表示する慣行がある場合は、出所を明示する必要があります。(第48条1項3号)

美術の著作物等の原作品の所有者による展示(第45条)

著作権法第45条は、美術品の著作物若しくは写真の著作物の原作品の所有者に対して公に展示を認めるものです。

原作品を所有しているにも関わらず、展示する場合にはその都度、著作者の許可を得なくてはならないとすると不便であり、また原作品を所有する人間からすれば自分の所有物の展示をして何が悪いという感覚もあると思います。よって45条2項に定める場合を除き展示を認めているわけです。

条文を見ていくと、45条1項では「美術の著作物若しくは写真の著作物の原作品の所有者又はその同意を得た者は、これらの著作物をその原作品により公に展示することができる」旨が規定されています。つまり、所有者だけでなく、所有者の同意を得ている者も原作品により公に展示することができます。

45条2項では、「前項の規定は、美術の著作物の原作品を街路、公園その他一般公衆に開放されている屋外の場所又は建造物の外壁その他一般公衆の見やすい屋外の場所に恒常的に設置する場合には、適用しない。」が規定されており、このような場所に設置する場合は著作権者に許可を得る必要があります。

これは公園等の公衆に広く開放されているような場所に恒常的に設置されてしまうと、46条に規定するようにかなり広範囲での自由利用が可能となってしまい、著作権者にとって不利益が生じるにはあきらかなので、このような場合は許可が必要となっています。

公開の美術の著作物等の利用(第46条)

例えば、屋外に恒常的に銅像が設置されていた場合に、銅像の写真を撮ったり、銅像の写生を取ったりするのは良くあることですが、この場合に知っておきたいのが第46条の公開の美術の著作物等の利用の規定です。

第46条では「美術の著作物でその原作品が前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置されているもの又は建築の著作物は、次に掲げる場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。 」と規定されています。つまり第46条の規定が及ぶ著作物は、美術の著作物と建築の著作物のみになり、写真、句碑等に書かれている俳句、詩等は対象にならないとされています。美術の著作物については「原作品」のみに限定されていますが、これは著作権者が原作品についてのみ屋外での恒常的な設置について許諾権を有しているからです。

利用方法については、「いずれの方法によるかを問わず」とあるので、出版、放送等も行えます。翻案して利用することも可能ですが、著作権者の意に反するような利用をした場合は、同一性保持権侵害に問われる可能性がありますので、翻案をして利用する場合は注意が必要です。

次に利用が制限される場合についてですが、まず第46条1号では、「彫刻を増製し、又はその増製物の譲渡により公衆に提供する場合」は利用が制限される旨が規定されています。彫刻の増製とは彫刻をそのまま彫刻として作成することを言いますが、さすがに全く同じ彫刻を作って販売等されてしまうと著作権者に不利益を及ぼすのでこのような利用は認められないわけです。

第46条2号では、「建築の著作物を建築により複製し、又はその複製物の譲渡により公衆に提供する場合」は利用が制限される旨が規定されています。建築著作物をみて全く同じ建築物を複製されてしまうと元の建築著作物の意味がほとんどなくなってしまいますのでさすがにこのような利用は許されないわけです。

第46条3号では、「前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置するために複製する場合」は利用が制限される旨を規定しています。

第46条4号では、「専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製し、又はその複製物を販売する場合」は利用が制限される旨を規定しています。たとえば彫刻の写真入り絵葉書、彫刻の写真入りカレンダーのようなものを販売目的で複製することは著作権者の利益を不当に害することになるので認められないわけです。

美術の著作物等の展示に伴う複製(第47条)

著作権法47条は、「美術の著作物又は写真の著作物の原作品により、第25条に規定する権利を害することなく、これらの著作物を公に展示する者は、観覧者のためにこれらの著作物の解説又は紹介をすることを目的とする小冊子にこれらの著作物を掲載することができる。」旨を規定しています。

例えば原作品の所有者等から許諾を受けて美術の展覧会等を開催するのにあたり、解説や紹介用の冊子等を作成しますが、そこには作品を掲載するのが通例ですし、展示権を侵害することなく展示している者に対してこのような権利を認めたところで著作権者に不利益が生じることは考えにくいと思われます。よってこのような権利が認められているのです。

本条の規定により複製が認められているのは、展示権を侵害することなく原作品を展示している者であり、複製物の展示に伴う複製は認められていません。また複製が認められているのは、「解説又は紹介することを目的とする小冊子」となっているので、観賞を主目的とするような画集にするなどは認められません。

実際の訴訟の場において、47条の利用の範囲を超えるかどうかについては複製のサイズや、掲載の態様等を総合的に勘案して判断がなされます。

プログラムの著作物の複製物の所有者による複製等(第47条の3)

昭和60年の法改正によってプログラムが著作物として取り扱われるようになりました。

他の著作物では鑑賞が主目的となっているが、プログラムの著作物については電子計算機等での使用を主目的としており、他の著作物とは大きく性質が異なる部分があります。そこで、プログラムの著作物について法は、プログラムの利用や流通の実情にそぐうように権利の制限を加えています。

第47条の3第1項は、プログラムの著作物の複製物の所有者は、当該著作物を電子計算機において利用するために必要と認められる限度において、当該著作物の複製又は翻案をすることができる旨を規定しています。

電子計算機でプログラムを利用する場合は、インストールして使用しますが、このインストール行為は複製行為にあたりますし、また電子計算機を新機種に買い替える場合にプログラムを移したりすることがありますがこの移し替え行為も複製に当たりますがこれらをするのにいちいち個々の利用者が著作権者に対して利用の許諾を取らなくてはならないとすると、利用に支障をきたすと考えられますので、このような制限規定を設けているわけです。しかし、違法複製物であることを使用権限取得時に知っていた場合は、この制限規定は適用外となります。

第47条の3第2項は、「前項の複製物の所有者が当該複製物(同項の規定により作成された複製物を含む。)のいずれかについて滅失以外の事由により所有権を有しなくなつた後には、その者は、当該著作権者の別段の意思表示がない限り、その他の複製物を保存してはならない」旨を規定しています。例えば複製物を譲渡等した場合は、その他の複製物、翻案物を破棄したり、プログラムを消去したりしなければなりません。これは、保存を認めると2つ以上の複製物が出回ってしまう可能性があり、1つ分の対価しか得ていない権利者にとっては大きな不利益を生じる可能性が有るためです。

保守、修理等のための一時的複製(第47条の4)

パソコン等の修理のためにパソコンの中に記録されているデータ等を他の記録媒体などに一時的に複製する必要が生じる場合があります。このような場合にまで複製権侵害としてしまうと不便です。そこで、保守や修理等のための一時的複製について規定しているのがこの第47条の4の規定になります。

第1項では記録媒体内蔵複製機器の保守修理を行う場合に、必要限度と認められる範囲内において当該内蔵記録媒体以外の記録媒体に一時的に記録し、保守修理後に当該内蔵記録媒体に記録をすることができる旨を規定しています。

第2項は、記録媒体内蔵複製機器に欠陥や故障等があった場合に、修理ではなく同種の機種と交換などする場合もありますが、その場合に当該内蔵記録媒体以外の記録媒体に一時的に記録し、交換した機種に記録をすることができるというものです。

第3項は、第1項又は第2項の一時複製を行ったものは、保守、修理、交換等が行った後はその複製物を消去しなければならない旨を規定しています。

技術の開発・実用化のための試験の用に供するための利用(著作権法30条の4)

著作権法30条の4では、公表された著作物を、著作物の録音・録画等の利用に係る技術の開発・実用化のための試験の用に供する場合には、その必要と認められる限度において、利用することができると規定しています。

本条が一般に適用されるケースは少ないと思いますが、家電メーカー等が、新たにビデオデッキを開発する場合に、その技術を検証するために、実際に放映されたテレビ番組を録画する行為が、本条により適法化されることになります。

お気軽にお問合せください!

お問合せ・ご相談

連絡先 お問合せフォーム