映画の著作物とは

映画の著作物は第10条第1項第7号に例示されております。

一般的には映画館で見るときの映画フィルムが該当します。映画フィルム以外にも、ビデオテープやDVDに映像を焼き付けた場合にも映画の著作物として保護を受け得ますが、映画の著作物には固定性が必要とされていますので、生放送のTVは保護されません。

著作権法には映画著作物の規定がない為、中古ゲームソフト事件においては、ゲームソフトが映画の著作物になるか争われました。最高裁は、本判決においてゲームソフトは映画の著作物に該当するが、伝統的な映画フィルムと違い頒布権は消尽すると判断しました。

映画の定義著作権法には、映画それ自体の定義は設けられていませんが、頒布権に関する規定など一般の劇場用映画作品を念頭に置いた規定が置かれています。これに加え、テレビ番組全般、アニメ、ビデオグラム、CM用のフィルムなどもこれに該当するものの、映画の著作物には後述の映画類似の著作物も含まれるので、映画それ自体の定義をする意味に乏しいのが現状です。

もっとも、動画であれば直ちに映画の著作物になるわけではなく、一般の著作物と同様に著作物であるためには表現の創作性が要求されるので、監視のために固定されたビデオカメラなどによって撮影された動画は、創作性のある編集が施されているような事情でもない限り、映画の著作物に該当するか否か以前の問題として、そもそも著作物ではないと考えられます。

映画類似の著作物著作権法上の映画の著作物は、「映画の効果に類似する視覚的又は視覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物」を含みます(2条3項)。したがって、映画を収録したビデオテープやDVDも映画の著作物として保護されることになります。

これに対し、ゲームソフト、特にロールプレイングゲームたるソフトは、プレイヤーの操作により表示画面の内容が異なることもあり、「固定の要件」との関係でも映画類似の著作物であるか否かが問題となります。この点について、下級審では判断が分かれていましたが、最高裁判例では、映画の著作物であることが肯定され、この点については決着しました。

ただし、ゲームソフトであれば直ちに映画の著作物になるわけではありません。「三國志III事件」の控訴審においては、画面の大半が静止画像であり、連続的な動きを持った影像はほとんど用いられていなかったことから、「映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる」ものとは認められず、映画類似の著作物であるとは認められないとしたものもあります(東京高判平成11年3月18日判例時報1501号79頁)。

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